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米アップワーシーのネイティブ広告がもたらす教訓 Michael O’Neill
 
   
 
08,07,2014    

バイラルメディアの米アップワーシーがネイティブ広告を開始したというニュースは、企業、ブランド、そしてマスコミの人々の関心を集めました。

アップワーシー・コラボレーションズ(Upworthy Collaborations:広告プログラムの名称)は、オンラインメディアが主要な広告収入源として、ネイティブ広告の手法を取り入れたビジネスモデルの一例です。昨年来、ネイティブ広告は、ニューヨーク・タイムズ(2014年1月に参入を発表)、ウォール・ストリート・ジャーナル(2014年3月に自社版をスタート)をはじめとする、グローバル・メディアの新たな広告モデルとして、北米を中心に急速に浸透してきました。

ネイティブ広告は、簡単に言ってしまうと、記事体広告(広告主が閲覧を期待する、編集された広告コンテンツ)のことです。それは人々が閲覧し、他者にシェアできる近道を作ってくれます。一方でパブリッシャーにとって、ネイティブ広告は新たな収入源であり商品です。ウォール・ストリート・ジャーナルは、編集長がネイティブ広告を“一過性のトレンド(Faustian pact)”と表現したそのわずか6カ月後に、ネイティブ広告を開始することとなりました。印刷物による売上げが縮小の一途をたどる中で、新たな収入源を避けては通れなかったのではないでしょうか。

冒頭のアップワーシーのネイティブ広告プログラムのニュースが、ブランド広告にとって特別な意味を持つポイントは、同社が従来のヴィジュアルが派手な広告ではなく、オーディエンスの属性に応じた関連コンテンツのみを発信する方針を明確にしたことです。

多くの伝統的な出版社とは異なり、アップワーシーはエディトリアル・コンテンツとネイティブ広告の境界線を守ることにそれほど固執していません(境界線を明確にするニューヨーク・タイムズの姿勢とは好対照と言えます)。その代わり、すべての記事体広告は、同社が定める全体的な編集方針にふさわしいものであることとしています。アップワーシーの担当者は、「明確に広告であると情報開示されたコンテンツを、広告主と当社が共に素晴らしいと信じるトピックを選び抜いて配信していきます。」と話しています。

アップワーシーが伝えたい教訓とは、コンテンツをただ作るな、ということであり、自分がターゲットとする聴衆に適したコンテンツを作りなさい、ということなのです。

この種の広告の機会は今後も増加するでしょう。パブリッシャーは、広告が優れたコンテンツを生み出し、閲覧者にも価値をもたらすことに気づきつつあります。

このような環境で、広告を成功させるためには、統合性、客観性があり関連性を持つコンテンツにより強くコミットする必要があります。これは「言うは易し、行うは難し」です。しかし、プロの編集チームとの協業により、達成可能なものとなるでしょう。

(この記事は、当社アジアパシフィック版ウェブサイトで2014年4月8日に掲載されたものの翻訳です。)